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断熱性能等級4では寒い家
暫くブログを書いていない間に桜が咲いてしまいました。
春は人生の新たな出発が多いですね。私の下の娘も、春から新社会人になり、
親として肩の荷が少し軽くなった気がします。
弟にも男の子が生まれて、将来が楽しみです。
こんにちは。西東京市でW断熱+自然素材の家造り、真柄工務店代表の眞柄です。
日本では、寒さの度合いから地域によって、熱の逃げやすさの数字が示されている。
その数字は、UA値と呼ばれていて、温度差1℃あたりの建物全体の熱損失を、建物の外皮面積で割り算した値です。
平成25年省エネ基準(次世代省エネ基準)を満たすと、断熱性能等級4(最高等級)に認定され、高性能な省エネ住宅になる事になっています。
それって、本当でしょうか?
等級4では、体に優しい住まいにならない。
平成25年省エネ基準の前には、平成11年省エネ基準がありました。この時には、UA値では無くQ値と呼ぼれる数字で、断熱性能を表していました。
Q値とは、換気の熱損失を含んだ熱損失を、床面積で割り算した数値です。
UA値6地域で0.87 Q値2.7は呼び方が違うので分かりにくいですが
平成11年省エネ基準も平成25年省エネ基準は、断熱性能は何も変わっていません。
そこで、簡単にUA値をQ値に直す計算式を示します。
Q値=2.67×UA値(0.87)+0.39=2.71
下記の表は近畿大学岩前教授の調査です。転居先の住宅のQ値が良くなるほど、冷え性やアレルギー疾患に改善が見られたというデーターです。
Q値4.2から2.7では殆んど改善率に差が見られないのに対して、1.9にQ値が上がると大きな改善が見られます。
Q値1.9はUA値0.56位になります。
等級4では、家計にも負担増
下記の表は、弊社でお客様に対して、これから建てる家の光熱費と
等級4の家レベルを比較した物になります。
暖冷房費用で年間19543円の差ですが、換気、照明、給湯などをすべて含めると、
年間7万円の差になっています。
35年間で光熱費が245万円の差になるのです。
等級4では、寒い暑い。
下記の表は、室温にどれだけの差がでるか、専門ソフトで計算したグラフです。
夜中の0時に室温20℃無暖房で、温度がどれだけ下がるかを検証しています。
上の表が、Q値1.57(UA値約0.44)下の表が等級4 Q値2.7(UA値約0.87)
一番温度が下がるときで 上の表で15度下の表で10度約5度の室温の差が出てくるのが分かります。
それでは、夏はどうでしょうか?
最高室温は上の表では、36度下の表では、39度位で3度の差が出ているのですが、
外気温を超える時間が上の表では、15時~24時下の表では、11時~24時と4時間位の差になっているのが分かります。
いかがでしたか?
断熱性能等級4でも、暖かく涼しい家にはなりませんし、体にも家計にも決して優しくない事も、ご理解できたと思います。
家計に負担がかかるお金の一部を、性能の良い家造りに回していただけると
余計な医療費も節約されるのではないでしょうか?