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瑕疵担保保険は安心か?
住宅瑕疵担保履行法=安全??
住宅瑕疵担保履行法が2009年に施行されました。
住宅瑕疵担保履行法は新築マンション建売住宅や注文住宅の事業者に、
資力確保措置を義務付けたものです。
簡単に言えば、10年間構造耐力上主要な部分及び雨漏りに関して、
10年間の間に事業者が倒産しても消費者が保護されるので、保険金で直すことができます。
瑕疵担保履行法保険だけでは、安心できない
こんにちは。西東京市で自然素材の家造り、真柄工務店代表の眞柄です。
瑕疵担保保険は、新築住宅では加入が義務付けられているので、その点では安心です。
仮に万が一瑕疵が発生して、お願いした建築業者が倒産などしていても
お客様自身が瑕疵担保保険法人に直接費用の請求ができるので安心です。
私が、見出しに書いた「安心できない」は何でしょう?
安心できない理由は2つあります。
瑕疵担保保険が安心できない理由その1
瑕疵担保履行法は、お引き渡し日が基準になっていますので、
工事が完了していない時に事業者が倒産しても何の保証もされませんので注意が必要です。
手付金や工事が進んで6割、7割の工事代金を支払っても未完成のままになってしまいます。
完成サポート制度に加入している工務店を、選ぶ事が倒産リスクを回避する一つの方法だと思います。
完成サポート制度は、業者登録の際に財務体質のチェックと
毎年決算報告書の提出が義務付けられているので、完成サポートに登録できている会社であれば
倒産リスクは低くなります。
瑕疵担保保険が安心できない理由その2
工務店によっては、「第三者機関の基礎配筋検査、躯体構造検査がありますから
地震に対しても安心ですよ。」
その様な説明を受けているとしたら大間違いです。
それは、第三者機関は工務店から提出された図面と照合してチェックしているだけの話です。
構造的に安心の確証はどこにもありませんし、
地震で倒壊しても担保はしてくれません。
構造的に安心には、構造計算
構造計算は二階建て木造住宅には義務付けされていないので、
日本の二階建て木造住宅の実に90%以上は構造計算されていないと言われている。
木造住宅の場合は、構造計算は大きく分けて3つ。
(許応応力度計算ルート1)、(許応応力度計算ルート2)、(保有水平耐力計算ルート3)
これの計算を構造計算と言います。
壁量計算を構造計算と勘違いしている、建築業者さんもいますので、それは全く違います。
壁量計算は、壁の量が足りているかどうかの簡単なチェックでしかありません。
構造計算は、建物自体の重さ、床に乗せる物、人の重さ、雪が積もった時の重さ
すべての重さを計算して、その重さに耐えることが出来る地盤、
基礎の計算。重さの力の伝わり方。重さの支えるバランス。
地震や台風が来た時にどの位変形するかも計算するのです。
瑕疵担保保険についてお話ししましたがいかがでしたか?
確かに図面通り、施工しているか?第三者機関がチェックしてくれることは安心ですし
瑕疵が起こった時に保険でカバーされている点では安心です。
しかし、第三者が検査しているから、地震に対して構造が安心ではありません。