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床下エアコンと基礎断熱

お引き渡しや上棟が続き、すっかりブログを更新できずにいました。
気づいたら11月も終わりに近づき、少し寒くなってきましたね。
今日は、床下エアコンと基礎断熱について書きたいと思います。

こんにちは。西東京市でW断熱+自然素材の家造り、真柄工務店代表の眞柄です。
完成見学会を行うと床下エアコンの質問を沢山受けます。
床下エアコンを採用するには、どの住宅でも採用できるわけではありません。

建築で出来ることから

床下エアコンを入れるのには、断熱性、気密性が重要です。
断熱性、気密性が無い建物に床下エアコンだけでは無く、他の全館空調を入れたところ
快適なるわけではありません。タレントを使い○○空調など派手に宣伝をしていますが
まるで無意味です。
断熱性、気密性が低い住宅を設備機器で穴埋めするのでは無く、建築で出来る事で家の性能を上げて、
足りない部分を設備でカバーする方が、家計にも地球にも優しい住宅です。

では、具体的に断熱性気密性を、どの程度にすれば良いのか?
数値で表すとUA値で0.5W/㎡・K以下、Q値1.6w/㎡.Kは必要になります。
気密性能は弊社では0.5c㎡/㎡以下を標準にしていますが1.0 c㎡/㎡以下で良いと思います。
ただ断熱性能の数値を追いかけても、限りはありません。数値を上げようと思えば、上げていく事は簡単です。
問題は建築の地域にどこ迄の数値が必要かだと思いますし、建築コストとの擦り合わせが必要です。
東京6地域であれば、先程目安で上げた数値で十分だと思います。

床下エアコンは床下も室内

床下エアコンは文字通り床下にエアコンを設置しますので、
床断熱では無く、基礎で断熱をする必要があります。
基礎断熱をすると、よく言われるのが白蟻のリスクです。
基礎の断熱材には、白蟻対策として、EPS(ビーズ法)ホウ酸を含んだ物と
XPS(押し出し法)ネオニコチノイド(農薬)を含んだ物が発売されています。
床下は室内と同じ環境になりますので、弊社ではホウ酸入りのEPSを使っています。
もう一つ、EPS(ビーズ法)の断熱材を使う理由は、発砲スチロール協会が発表されたデーターによると、3年間でXPS(押し出し法)は断熱性能が15%以上低下するデーターがあるからです。

白蟻対策断熱材だけでは不十分

基礎断熱工法を選択した時には、白蟻対策の断熱材を使うのは大前提です。
しかし、それだけでは不十分です。断熱材を基礎の型枠に入れ込んで、コンクリートとの密着性を上げることは勿論、蟻返しをつける事も大事な要素です。

いかがでしたか?

単に床下エアコンと言っても、その前に基礎断熱材の事も考えて
施工しなければなりません。
床下エアコンを見よう見まねで、扱う工務店も増えています。
見よう見まねの工務店が、床下エアコンの失敗作を作り上げているのです。
基礎断熱の事もそうですが、床下エアコンの計画には、基礎の計画から考える事が床下エアコンを成功させる要素です。